横浜市青葉区にある脳神経外科・内科・外科・
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高血圧治療

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高血圧ガイドライン

高血圧治療ガイドライン(JSH2009)では血圧の程度を下の表の様に分類しています。

  診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 130/85mmHg未満 125/80mmHg未満
高齢者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者
CKD患者
心筋梗塞後患者
130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
脳血管障害患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
  収縮期血圧 拡張期血圧
診察室血圧 140mmHg 90mmHg
家庭血圧 135mmHg 85mmHg
自由行動下血圧
24時間
昼間
夜間

130mmHg
135mmHg
120mmHg

80mmHg
85mmHg
70mmHg

(診察室)血圧に基づいた脳心血管リスク層別化

リスク層(血圧以外のリスク要因)/血圧分類(mmHg)
正常
高値血圧
130~139
/85~89
I度
高血圧
140~159
/90~99
II度
高血圧
160~179
/100~109
III度
高血圧
≧180
/≧110
リスク第一層
(危険因子がない)
付加リスクなし 低リスク 中等リスク 高リスク
リスク第二層
(糖尿病以外の1~2個の危険因子、
メタボリックシンドロームがある)
中等リスク 中等リスク 高リスク 高リスク
リスク第三層
(糖尿病、CKD、臓器障害/心血管病、
3個以上の危険因子のいずれかがある〉
高リスク 高リスク 高リスク 高リスク

※予防的観点から以下のように定義する。正常高値以上の血圧レベルと腹部肥満(男性85cm以上、女性90cm以上)に加え、血糖値異常(空腹時血糖110~125mg/dL、かつ/または糖尿病に至らない耐糖能異常)、あるいは脂質代謝異常のどちらかを有するもの。両者を有する場合はリスク第三層とする。他の危険因子がなく腹部肥満と脂質代謝異常があれば血圧レベル以外の危険因子は2個であり、メタボリックシンドロームとあわせて危険因子3個とは数えない

高血圧管理計画のためのリスク層別化に用いる予後影響因子

A.心血管病の危険因子
  • 高齢(65歳以上)
  • 喫煙
  • 収縮期血圧、拡張期血圧レベル
  • 脂質異常症:
    低HDLコレステロール血症(<40mg/dL)
    高LDLコレステロール血症(≧140mg/dL)
    高トリグリセライド血症(≧150mg/dL)
  • 肥満(BMI≧25)(特に腹部肥満)
  • メタボリックシンドローム
  • 若年(50歳未満)発症の心血管病の家族歴
  • 糖尿病:
    空腹時血糖≧126mg/dLあるいは
    負荷後血糖2時間値≧200mg/dL
B.臓器障害/心血管病
脳出血・脳梗塞、無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作
心臓 左室肥大(心電図、心エコー)、狭心症・心筋梗塞・冠動脈再建、心不全
腎臓 蛋白尿(尿微量アルブミン排泄を含む)、低いeGFR(<60mL/分/1,73m2)、慢性腎臓病(CKD)・確立された腎疾患(糖尿病性腎症・腎不全など)
血管 動脈硬化性プラーク、頚動脈内膜・中膜壁厚>1.0mm、大血管疾患、閉塞性動脈疾患(低い足関節上腕血圧比:ABI<0.9)
眼底 高血圧性網膜症

※eGFR(推算糸球体濾過量)は日本人のための推算式、eGFR=194×Cr-1.094×年齢-0.287(女性は×0.739)より得る

初診時の高血圧管理計画

生活習慣の修正項目

1.減塩 6g/日未満
2.食塩以外の栄養素 野菜・果物の摂取
コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
魚(魚油)の摂取
3.減量 BMI(体重[Kg]÷身長[m]2)が25未満
4.運動 心血管病のない高血圧患者が対象で、中程度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う
5.節酒
エタノールで
男性20~30mL/日以下、
女性10~20mL/日以下
6.禁煙

生活習慣の複合的な修正はより改善が期待できる

※重篤な腎障害を伴う患者では高血症をきたすリスクがあるので、野菜果物の摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。